農地習得に関する一感想


南丹市(京都)で農地を取得した。その際に経験した様々なことは、今後農地を取得する人のために役に立つと思い、備忘録も兼ねて時系列で振り返っていこうと思う。(かなり長くなる)※あくまでも個人的見解

 

①きっかけ

 

空き家バンクに登録された物件を購入しようと考え、その物件が農地付だった。それを活かし、農地付きの移住希望者向けシェアハウスをやりたいと考えた。農業の経験が全くなかったので、とりあえず知人の畑を手伝わせてもらうことに。

 

※下限面積

 

農地法では、農地取得の際は「下限面積」が設定されている。全国的には4,000㎡とかが多いが、南丹市は1,000㎡。それ以下の面積では農業を継続的に行う事は難しい(要は小さすぎるとすぐに辞めてしまう人が出てくる)と農業委員会は考えている。(最近では家庭菜園なども需要が増しており、もっと小さな単位でも取引なされる方が良いという意見も出始めている)

個人的にはどんな小さな単位でもやりたいという人がいるならどんどん取引出来るよう下限面積を撤廃すべきだと思っている。

 

②1,000㎡の壁

 

今回取得予定の土地は2つに別れていた。(850㎡と200㎡)足してギリギリ下限面積に足りると思っていたが、ココで大きな問題が、、850㎡の土地は農地だが、200㎡の土地は農地として農業委員会に登録されていなかった。でも法務局ではどちらも農地。なぜこんな事が起こったのかというと、200㎡の土地はもう何十年と開墾されていない。それどころか農機具小屋も建っている。農業委員会は毎年農地の調査をする。その時に「あ、ここはもう農地じゃないな」と認定する。でも持ち主はいちいち法務局まで行って、農地から雑種地などに地目変更するのが面倒であまりやらない。こうして法務局では農地だが、農業委員会では農地ではないという土地が出来てしまう。農地に関しては農業委員会の言うことが全てなので、もうこの200㎡の土地は農地として面積に含めることが出来なくなる。はて、どうしたものか??

 

③足りない部分を借りる

 

1,000 − 850 で少なくとも150㎡は下限面積に満たない。「そういう場合は、他の農家さんから借りたらいいよー」っとアドバイスされた。「何だそんな事か、簡単じゃん。」なんて思っていたが、よくよく考えるとまだ物件も買ってない状況なので、その地域に知り合いがいない。いやいや、どうすんのよ??っと思っていましたが、所有者の知人で快く貸して下さる方が見つかった。でも何の地縁もない土地で、いきなり借りるのは普通に考えて結構ハードル高いと思う。

 

④地域の農業委員さんにご挨拶

 

何とか下限面積をクリアした後は、農業委員さんにご挨拶。それぞれの地区に1名ずついる。まず簡単に繋がれそうだったので、自分が取得する土地ではなく、知人がすでに農業やっている場所の農業委員さんを知人から紹介してもらおうとした。でもなんか忙しいみたいで、自分の地区の農業委員に直接話を聞くように言われた。空き家バンクを通じての案件だったので、そこの職員さんにも「必ず誰かの紹介をもらってから行って下さい」と言われた。しかし、何度も言うように僕はまだ物件を買ってないのでその地域に繋がりがない。売主さんももうその地域に繋がりのない方だったので、どうすんねん、これ!ってなった。

 

⑤根回し

 

もう面倒臭いから、直接、農業委員会の本部に行くことに。(というかそれしか選択肢ない)でもこれが良くなかった。本部の方は農地を守るという使命感からか「本当にあなた農業出来るんですか?」っというかなり厳しい姿勢だった。(余談だが、他の地域では本気度を図るため、一度敢えて断るっという自治体もあるらしい。そんな新規就農者の意欲を削ぐようなやり方は個人的には疑問に思う)いきなり本丸にいくには僕はあまりにも無知だった。。

とりあえずその日は帰り、やはり地域の農業委員への根回しが必須だなと感じ、とりあえず物件にいくことに。どうしたもんかと思案していたら、車に気づいたお隣さんが話しかけてくれた。かなりいい感じの人だったので、「農業委員の〇〇さん、紹介してくれませんか?」とお願いし、いきなりだったので少し戸惑われていたけど、もうそこはゴリ押しで「今から行きましょう」っと無理やり連れて行ってもらった。何とか農業委員の方と繋がることに成功したが、よくよく考えるとお隣さんからしても僕は初対面なので、どっちみち誰かにいきなりお願いする以外方法ないやんって思った。

 

⑥書類作成 → 提出

 

新規で農地を取得する場合、必ず農業委員会の承認が必要となり、そのためには膨大な書類提出が必須。自分で完結するもの以外にも、今の持ち主・地区の区長・農政委員長・農地管理員など様々な利害関係者の署名捺印が必須。最後は地区の農業委員の方の確認及び署名。

 

※ちなみに事務処理がクッソ苦手な僕なので何回も叩き返され、4回目くらいでようやく受理されました。どんな小さなことも見逃してくれません。。

 

⑦農業委員会総会に出席

 

南丹市の場合、毎月20日までに書類を揃えて受理されれば、翌月5日にある農業委員会総会に参加を許可される。そこで農業に関する面談を行い、承認されて始めて新規就農ができるようになる。(事前に質問内容は書面で通知される)

迎えた当日、書面通りの質問を受け、練習した通りに答えた。感想としては、落とそうとする面談ではないので、普通に練習通り誠実に答えれば何も問題ないと思う。

 

かなり長いプロセスを経て、ようやく農地の取得を許可された。本当に大変だった。農地を取得予定の方の参考になっていれば嬉しい。

 


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mitsu

空き家再生人。京都や神戸での空き家再生の経験を活かし、南丹市でも活動中。2021年9月までに10軒所有が目標。(2019年12月現在は4軒)

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