(孤独な改装中)人に優しくされた時、自分の弱さを、、


改装は孤独だ。

そう孤独との戦いである。

 

もちろん助っ人に来てもらったり、業者さんにお願いする時など、人と関わる瞬間はある。

がしかし、そんなものはほんのひと時、全体の10%以下だ。

友達の少ない僕なら5%にも満たない。

 

2018年8月。

まさにそんな状況だった。

おそらくその1ヶ月で会話したのは

いつも行く弁当屋のおばちゃんに「日替わり1つ」と言う時と

コーナンで車を借りる時、店員さんに「大きいトラックじゃなく、小さな軽トラの方でお願いします」という時だけだった。

 

7月は良かった。

相方Hがずっと手伝っていてくれたからだ。

でも彼もとうとうエアコンなしの灼熱地獄に嫌気が差し、「後は自分でやっといてね」っという言葉を残して京都に帰ってしまった。

 

後は、、、だと?

 

まだ

石膏ボード張りも

その後のパテ処理も

クロス張りも

 

ベニヤ捨て貼り後のフローリング張りも

外壁の塗装も

ベランダのフェンスの塗装も

洗濯機を排水処理も

トイレや部屋の扉作りも

階段の手すりも、、、

 

ああ、書き出したらキリがない。

 

つまり表層の処理が全部残っているのだ。

それも4部屋分だ。

 

相方に見捨てられた、そんな絶望的な状況で更に追い打ちをかける出来事が、、

冷蔵庫を運び出さなければならない。

 

「たかが冷蔵庫だろ?

男なら1人で運べよ。」

 

そんな声が聞こえてきそうだが

問題は冷蔵庫の重さではない。

 

階段だ。

見ての通りこの物件へのアプローチは

この階段(3階相当)を昇り降りしなければならない。

この物件が通称「天空の城」と呼ばれる由縁である。

 

これを1人で運ばなければならない。。。

僕は引越し屋ではないので運び方など知らん。

 

とにかく冷蔵庫の扉を開け、

何とか運び出そうとしていたが、

いつまで経っても

どう「持つ」のが良いのか分からない。。

 

縦か?

横か?(いや、横はないやろ)

背中に背負うのか?

 

そんな悪戦苦闘している僕を見かねてか

なんと正面に住んでいるお兄さんが声を掛けてくれた。

隣ではない正面である。

つまり彼は階段を降りて道を隔てた所に住んでいる。

 

うおー

そんなところからわざわざ来て

一緒に運んでくれるんっすか!!

神じゃないですか、あなた。

俺が女子ならもう今晩抱かれてるよ〜。

 

人に優しくされた時〜

自分の弱さを知りました〜♪

 

かの名曲が頭の中で流れながら

一緒に運びました。

 

もちろんそれだけで死ぬほど嬉しかったけど、少し気になることも。

何となくそのお兄さんが足を引きずっているように見えました。

 

???

 

後日その方のお母さんと話している時、

息子さんが以前、脳梗塞を患って入院していたことがあるという話を聞きました。

 

「そんな状況なのに、手伝わせてすいませんでした。」

とお母さんに伝えるとこんな風に言ってもらえました。

 

「息子は脳梗塞で倒れて以来、引きこもりがちだった。

家でもパソコンばかりで会話もない。

けどそんなあの子にも人の役に立ちたいという思いがあって、

実際に人助けが出来たなら

親としてこんなに嬉しいことはない」

 

こちらが

助けられたつもりだったのに

助けてもいたみたいだった。

 

嬉しくて涙腺が崩壊した31歳の夏だった。


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mitsu

空き家再生人。京都や神戸での空き家再生の経験を活かし、南丹市でも活動中。2021年9月までに10軒所有が目標。(2019年12月現在は4軒)

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